9月4日 主日礼拝

9月4日 主日礼拝
礼拝説教
伊藤大輔牧師

マタイによる福音書 16章1ー4節

人々は「しるし」をほしがる。
「実体」が本当だという確証、保証。
天の国が本当だという「しるし」
それをイエスに求める。
主イエスは答える。
ヨナの「しるし」以外には与えられないと。
ヨナの「しるし」とは何か。
ヨナ書は旧約聖書でも奇異な物語。
預言者ヨナが神から「ニネベが裁かれる」との言葉を預かるが、それを実行したくないと逃げ回る。
ついに魚に飲み込まれニネベに送り込まれて裁きの勧告をする。
するとニネベの街は悔い改め、神の裁きは実行されないですまされる。
「予定と違う」と憤慨するヨナに神は語りかける。
ここにも幾万もの私の民がいる。
これを惜しまずにおられようか、と。
異邦人への裁きを中止する。
旧約聖書では奇異な事例。
主イエスはこの物語の「しるし」しか与えられない、と言う。
ヨナのしるし。
予定調和が崩れること。
逆転が起こること。
私の「知っている」が小さかったと思い知らされること。
人は何故、「しるし」を求めるのか。
まだ見ぬ実体の情報が欲しい。
少しでも早く確かなものを手に入れたい。
未来を手に入れたいと願う。
「知る」「分かる」を手に入れたいと願う。
だが、本当にあることは「知る」「分かる」が崩れること。
私の予定が崩れることが未来との接し方。
ヨナの特徴とは何か。
自分は「知っている者」としている。
だが、本当には何も知らない。
その滑稽さが物語のテーマ。
ヨナのしるし。
人は何も知らない。
だから失望は不要なこと。
絶望は間違った判断。
私は何も知らない。
失望、絶望の先に知らないものがある。
知らないものが私の前に広がっている。
「しるし」など求めても仕方ない。
情報より、予備知識より、本当のものは遥かに大きい。
「しるし」では納まり尽くせないものが私たちが出会う本当のもの。
「知っている」との自己認識が「本当のもの」との出会いを阻む。
「知らない」
「まだ先がある」
たゆまぬ期待が「本当のもの」へと導いていく。
天の国の「しるし」を見せてくれ。
期待して待っていろ。
本多記念教会
サイト
https://www.hondakinen-church.com/
facebook
https://www.facebook.com/hondakinen/
YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCRRjBPZolWZWF7Z1jedKfqg
【ご案内】
ホームページから献金ができる仕組みを作りました。
こちらもどうぞご利用ください。

日本基督教団本多記念教会オフィシャルサイト

渋谷区代官山の地に半世紀。本多記念教会は、青山学院大学初代日本人院長『本多庸一』を記念して、1953年に代官山にて創立された教会です。私たちは初めてのあなたを歓迎致します。

0コメント

  • 1000 / 1000