飼い葉桶の中の救い主

2017年12月17日

ルカによる福音書2章1ー7節

私たちの信じる神は全知全能の神です。

家族の神でもなければ、民族の神でもありません。

一時だけの神でもありません。

その神様を信じるとは、世界についていつでも思いを向けるということです。

世界をどのようにしたら良いのか。  


皇帝アウグストゥスは人口調査の勅令を出します。

どこに何人いるのか。

国の実力を知るためです。

データ収集。

税金、軍事力、生産力。

人口調査は、システムとコントロールで世界をまとめていこうとする考え方です。

これは珍しいものではありません。

今でも私たちが有効、必要と思っている方法です。

現状把握、予定、実行、

日々私たちが取り組んでいることです。 


この世界観の実現のために旅を強い入られた二人の男女がおりました。

ヨセフとマリア。

マリアはこの 旅の最中に、子供を出産します。

イエス・キリストが生まれました。

この生まれた主イエスは飼い葉桶の中に寝かされました。

飼い葉桶。

馬が餌を食べるための器です。

食事のためのお皿です。

イエス・キリストはお皿の上にいるのです。


この姿は主イエスの御生涯を表すものです。

主は最後の晩餐においてパンとぶどう酒を弟子たちに与え、

「これが私の体、私の血だ」とおっしゃいました。

教会はその後、主の体を食することを大切なこととして守ってきました。

キリスト教は主を食べる宗教です。


食べるとは何でしょうか。

もし人が食べることができなくなれば生きることできません。

食べるとは生きることです。

主が「食べろ」と言われる。

それは「生きろ」ということです。

自らの命を差し出してまで私たちを「生かす」ということです。

ご自分より、私たちが大切だと、おっしゃる。


アウグストゥス、私たちはシステムとコントロールで世界を進めていこうと考えます。

一方、クリスマスの夜に馬小屋で起こったことは、自らをお皿にのった神の姿です。

世界は愛で誕生し、愛で進んで行く。

世界に本当に必要なものは何か。

クリスマスを来週に控えた今週。

必要なものを求めたいと思います。 

日本基督教団本多記念教会オフィシャルサイト

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