2月16日 主日礼拝

2月16日

主日礼拝

礼拝説教

伊藤大輔牧師

使徒言行録 10章44~46節

使徒言行録

教会の歴史を語りながら世界のあり方を語る。

ペテロ。

境界線を持っていた。

こちら側とあちら側。

私たちと彼ら。

味方と敵。

ユダヤ人と異邦人。

世界を分ける、分断する境界線を持っていた。

それが世界の整理の仕方、世界のあり方だと思っていた。

そのペテロを神が導く。

あちら側に行け、と。

敵のところに行け、と。

境界線を跨いでみろ、と。

ペテロはローマの軍人・コルネリウスの所に赴く。

そこでイエス・キリストについて語る。

彼らはその言葉を喜んで聞き入れる。

彼ら異邦人の上に聖霊が下る。

ユダヤ人にだけ下ると思っていた聖霊が異邦人の上にも下る。

境界線の向こう側。

こちら側と何が違うのか。

何も違わない。

同じ。

こちらもあちらも同じ。

境界線になんの必然性も、意味もない。

世界に境界線などない。

私たちと同じと分かった異邦人。

その異邦人にペテロは洗礼を授ける。

洗礼。

ユダヤ人にだけ施されていたもの。

ユダヤ人だけが、その意味を知り、それを大切にできるとされてきたもの。

洗礼を守れるのはユダヤ人だけと考えていた。

民族にとって大切な儀式・洗礼。

それを異邦人に与える。

自分の大切なものを今、出会ったばかりの異邦人に与える。

友のために命を捨てる。

これにまさる愛はない、と主イエスは言った。

自分の大切なものを相手に差し出す。

渡す。

明日からユダヤ人以外も洗礼を授けることができる。

握りしめていたものを手放す。

この人になら渡せる。

この人もあの人もない。

私もあなたもない。

全てが同じ。

誰にでも渡せる。

この世界は神が「良し」とだけ言われた世界。

全てが良い。

境界線など引かれていない。

全部、良い。

誰もが同じ。

私と同じ。

神と同じ。

大切なもの。

私だけのものではない。

誰のものでもない。

世界のもの。

世界に必要なもの。

みんなのもの。

愛する。

愛し合う。

使徒言行録。

教会の歴史を語り、世界のあり方を語る物語。

世界とは何か。

世界は愛で出来ている。


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