2021.1月3日礼拝

マタイ福音書2章1−12節

東方の占星術の学者たちが主イエスを探してやってくる。

「新しく生まれた王はどこにおられますか」

異邦人がエルサレムに入ってきて、自分たちの知らない情報を発信している。

街のものは不安になる。

誰より不安だったのは王のヘロデ。

自分は王でいられなくなるのか。

私はどうなるのか。


未知のものと直面し、不安になる。

2021年の世界は感染症という未知なるものと直面している。

私はどうなるのか。

ヘロデの思いは私たちの思いとも重なる。

不安を抱くヘロデのところへ占星術の学者たちは帰り道に立ち寄らない。

ヘロデと学者たち、重ならない違う世界のもの。

学者たちが持っている世界とはどのようなものか。


占星術の学者たちは主イエスに捧げ物を持ってきた。

「黄金」「乳香」「没薬」

王様に相応しい贈り物。


「黄金」

富、力の象徴。

国を守るものに必要なもの。


「乳香」

祭儀の象徴。

神の意思を組んで民を守る。

王に必要なもの。


「没薬」

遺体の防腐剤として用いられたもの。

死んでもその姿を覚える。

慕われる王にこそ必要なもの。


三つの贈り物は王に相応しいものであり必要なもの。

生まれたばかりの幼子は必要のものを全て手に入れた。

ヘロデは失うことに心乱している。

なくなる。

この世界はいずれ私から大切なものを奪っていく。

やがて私の命までも奪っていく。

世界は喪失の場所。


幼子はは全てを持っている。

その幼子はやがて成長し、神の国について宣べ伝える。

そして最後には十字架にかかり三日目の復活をする。

全てを持っている方は「永遠」があることを私たちに告げる。


永遠

何も変わらない。

何も失われない。


世界が喪失の場所と感じるのは朽ちる私の身体が集めた情報。

真の世界は何も変わらない。


喪失がこの世界の性質と考えたヘロデは二度と占星術の学者と会うことはなかった。

喪失に怯える心は永遠と会うことはない。


永遠と共にある。

2021年、不安と共に始まった新年であるが、「永遠」が私たちと共にある。

私たちの命は「永遠」。

変わらぬ私たちであればこそ語れる喜びがある。

この年も喜びを宣べ伝えるものでありたい。


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