見えるようになる

2018年4月15日

使徒言行録9章1ー19節

サウロの回心。

使徒パウロの誕生。

教会は2000年続いている世界的組織。

その礎を築いたパウロの回心は紛れもなく歴史的一大事。

歴史に新しいページが刻まれた。

それはどのようにして起こったのか。

世界の新しいページはどのようにして生まれるのか。

聖書が記す新しい世界の始まりを紐解いていきたい。


サウロの回心は道で起こった。

聖書は「道」をとても大切に扱っている。

「道」とは何か。


この直前の物語はフィリポの話。

フィリポは最初、サマリアの街で活躍する。

そのフィリポの働きを購入したいという者が現れた。

これは街を象徴している出来事。

街は落ち着き、安定している。

街にはルールがあり、しきたりがある。

街では守らなければならにものがある。

誰もが守る。

誰もが同じ振る舞いをする。

「同じ」「繰り返す」「反復」。

システムが行きわたって街になる。

「経済」。鉱物、紙、それが貨幣という価値を持つ。

システムで守られているから。


フィリポの働きを購入したい。

街を象徴する言葉。

システムが主人公でしょうという価値観の現れ。

フィリポはそれを否定する。

「同じ」「反復」「システム」が通用しないものがある。


フィリポは道に出る。

そこで同じではないものと出会う。

異国人の宦官。

同じでないものが洗礼を受ける。

「同じでないもの」は遠い。

「同じ」は味方。同じでないもは敵。

「同じ」が正しい。

その価値観が崩されていく。

そして物語はサウロの回心とつながる。


サウロは教会を迫害するためダマスコに出かけていく。

それが彼の予定。正しさ。

その予定が結果という「同じ」ものを手繰り寄せると信じていた。

ところが道で主に出会い目が見えなくなる。

予定していた結果が遠のいた。

正しさが遠のいた。


同じ時、神からアナニアに言葉がくだる。

「サウロを助けに行け」と。

アナニアは即座に断る。

自分の持っている情報、経験からサウロには関わるべきではないという判断を持っていたから。

それが正しいと信じていた。

しかし神はアナニアをパウロのところに送る。

そこでサウロはアナニアに助けてもらい洗礼を受ける。

使徒パウロは生まれる。


アナニア、パウロ、正反対の立場にいたもの。

正反対にいながら、両者は同じ体験をする。

私の予定、私の経験、私の正義が打ち壊される。

私が崩される。


世界の新しいページはどのようにして築かれるのか。

私が、皆が打ち砕かれたところにそれは始まる。

十字架、砕かれた命。

そこに神の栄光が現れた。


魂が砕かれた時は悲嘆にくれる敗北の時ではない。

世界が大きな一歩を刻む時。

砕かれる。

悔い改める。

新しい世界が始まる。

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