12月10日 主日礼拝

12月10日 主日礼拝
礼拝説教
伊藤大輔牧師

ルカによる福音書1章5〜20節

バプテスマのヨハネの誕生。
ルカ福音書はこれをクリスマスの物語としている。
クリスマスを迎えるのに必要だから。
バプテスマのヨハネの物語からクリスマスの準備を始めたい。
ヨハネ誕生の物語は聖書に親しんでいるものならば、別の物語を想起させる。
アブラハム、サラの物語。
この夫婦にも子どもがなかった。
老いてもはや子どもが期待できる状況ではなかった。
そこに神の使いが現れ「来年の今頃、子どもが与えられている」と告げる。
アブラハム、サラはこれを聞いて笑ってしまうという話。
アブラハム物語とは創世記の後半「族長物語」の最初の話。
初代の御先祖様の話と読まれていた。
創世記の後半の物語ではあるが、前半の創造神話ともテーマは共有している。
アダムとエバに起こったこと、
それはアブラハムとサラにも起こったこと。
さらにはバプテスマのヨハネの両親ザカリア、エリサベトの夫婦にも起こったこと。
イエス・キリストの誕生。
その物語にどうしてヨハネの物語が必要なのか。
新しい時代
イエスを迎える時代
その時代を迎えるために決着をつけておかなければならないものがあるから。
アダムとエバの課題
アブラハム、サラの課題
これに決着をつける。
その課題とは何か。
アダムとエバ
神に似せて造られた。
神に「これで良い」と言われた存在。
ところが蛇に言葉をかけられ
自分は神にも似ていないし、不足のあるものだと勝手に思い始める。
不足を補おうと「あれ」「これ」と触手を伸ばす。
富、権力、名声
不足を補おうと命を削る。
アダムとエバの物語で表されているものは「善悪の知識の木の実」
これを彼らは自分に必要なものと思いこみ食べてしまう。
本当は全備揃っているのに。
何も不足していないのに。
アブラハム、サラ夫婦、ザカリア、エリサベト夫婦、この二組の夫婦も足りないものがある、それはもはや足りないままだと思い込んでいた。
子どもがいない。
この夫婦たちに告げられたことは「子どもが与えられる」。
そして、それは実現する。
足りないものは何もない。
それは天地のはじめから変わらないもの。
その事実を思い出させるのがこの物語の一つの目的。
だが、話はここで終わらない。
子ども誕生を聞かされたザカリアについて天使ガブリエルは一つの評価をなす。
「信仰がない」と。
この直後に登場するマリア。
結婚をしていないのに子どもが与えられると告げられる。
このマリアとエリサベトは親類関係。
エリサベトにことの次第を報告をした際に、エリサベトはマリアについて語る。
「あなたは幸いだ。信じているから」
マリアには信仰がある。
ザカリアには信仰がない。
「信仰」とは何か。
その答えはマリアが持っている。
「お言葉通りにこの身になりますように」
ガブリエルのお告げに対してなした返答。
本当は言葉通りになっては困るもの。
未婚の出産
社会からは受け入れられない。
婚約者のヨセフにも受け入れてもらえないかもしれない。
どう考えても幸せにはなりようもないもの。
それをマリアは「お言葉通りになりますように」との姿勢を示す。
信仰とは何か。
引き受けること。
目の前のもの、自分では手に余るもの、不可能なもの、何らかの修正を加えたくなる。
あるいは拒否をしたくなる。
そのようなものであっても、それを引き受ける。
それはイエス・キリストの姿勢ではなかったのか。
神の心を理解しない、自分で正義を設定して良い気になっている私たち。
その私たちに対して、もう少し改善されたら、改善の見込みがたったら引き受ける、ではない。
ありのままで、罪あるもののままで、そのままで引き受ける。
それがイエスの十字架の内容であろう。
黙って全てを引き受ける。
母のマリアもした態度。
それを評してエリサベトは「信仰がある」と言った。
信仰とは何か。
引き受けること。
これが私だ。
これがあなただ。
これが世界だ。
世界には何一つ欠けているものはない。
全てが備わっている。
全てが良い。
信じる。
受け入れる。
アダム、エバ、人類が最初に負った課題。
クリスマスに決着をつけておかなければならない課題。
世界を修正しよう、私はダメだから何とかしよう。
否定。
これに決着をつける。
否定ではなく肯定。
全ては良い。
私は良い。
この世界は大丈夫。
互いに愛し合う。
平和を作り出す。
人類がいまだ乗り越えられない課題にピリオドをつける。
2023年のクリスマス。
私の心の中でまずそれを行いたい。

日本基督教団本多記念教会オフィシャルサイト

渋谷区代官山の地に半世紀。本多記念教会は、青山学院大学初代日本人院長『本多庸一』を記念して、1953年に代官山にて創立された教会です。私たちは初めてのあなたを歓迎致します。

0コメント

  • 1000 / 1000