8月25日 主日礼拝

8月25日 主日礼拝
礼拝説教
伊藤大輔牧師

使徒言行録 6章1-7節

使徒たちが築いた最初の教会。
その教会で小さな事件が起こる。
食事の分配が公平でないと不満が生まれる。
使徒たちは弟子全員を集める。
その中から信用のおけるものを7名選び出す。
その7人に問題の解決を任せる。
使徒が出向いて行かなくても良い問題。
使徒以外のものたちで解決できる小さな出来事。
その小さな出来事の解決のために選び出された一人がステファノ。
ルカ、使徒言行録は同じことを繰り返す。
同じことを繰り返すのが教会の歴史だと語る。
神様の御心はこういうものだろうと語るものが現れる。
イエスもそう。
使徒たちも同じ。
そして同じ対応を受ける。
捕らえられ裁判にかけられ、閉じ込められる。
イエスは墓に閉じ込められる。
使徒たちは牢に閉じ込められる。
そして、どちらも同じように誰も知らない間に外に出てきている。
同じことが繰り返されている。
ステファノ。
些細なことで表舞台にひっぱり出された。
これがきっかけでステファノは捕らえられる。
イエスや使徒たちと同じように神について語る。
本当の神の御心はこういうものだろうと。
その結果、ステファノは暴行され命を落とす。
閉じ込められたステファノは出てこない。
イエスは復活した。
使徒たちは牢から出てきた。
だが、ステファノは命を落として終わりになっている。
ステファノが暴行を受けた時、男たちは上着を脱ぎ捨て彼に襲いかかる。
彼らが脱ぎ捨てた上着は一人の若者の足下に置かれた。
サウロ。
後のパウロ。
伝道をし、新約聖書の半分を記したもの。
その者の足下に置かれた。
サウロもステファノへの裁きを見届け、賛同していた。
これをきっかけにサウロは教会の迫害活動に没頭する。
そのサウロはダマスコに向かう途中、イエスに出会い回心する。
神の言葉が語られる。
その言葉は捕らえられ閉じ込められる。
だがいつの間にかその言葉が表に出てくる。
イエスに起こったこと。
使徒に起こったこと。
それはステファノにも起こっている。
ステファノの死はパウロの伝道につながっている。
ステファノが殉教をしたきっかけ。
些細なこと
小さなことが原因だった。
バタフライ効果。
気象学者のローレンツが残した言葉。
ブラジルの1匹の蝶の羽ばたき一つがテキサスで竜巻を起こす。
1970年代から始まったカオス論。
21世紀の現代、カオス論を無視してはどの学問も成り立たないほど一般化されている。
わずかな初期値の変化。
小さなこと、些細なこと。
それが予想もできない大きなことを引き起こす。
カオス・混沌というネガティヴな表現を用いているが内容はポジティブなもの。
秩序、常識と我々が大切にしているものは実は人が作ったフィクションにしかすぎない。
本当の現実・リアルは人の思いを遥かに超えている。
私たちの予想も、理解もできないもの、整理がおいつかのないもの
カオスとしか表現ができないものが実はこの世界を覆っている。
それはごくわずかな小さなものをきっかけに垣間見ることができる。
イエス
十字架に貼り付けにされたほら吹きで終わってもおかしくなかった小さなもの
その弟子たち。
非常識な言葉を宣伝する地位も財力もない小さなものたち。
ステファノ
給仕係に選ばれた一人の若者。
小さなものたちが同じことを繰り返している。
1匹の蝶の羽ばたき
2000年後、世界の各地に教会はある。
テキサスで竜巻は起こっている。
今日の私たちの務めは何か。
大きくなった教会で胸を張ることか。
それは教会の歴史ではない。
蝶の羽ばたきをする。
小さなものに忠実になる。
小さなことを諦めない。
今日できる小さなこと。
それを行う。
教会の伝統

日本基督教団本多記念教会オフィシャルサイト

渋谷区代官山の地に半世紀。本多記念教会は、青山学院大学初代日本人院長『本多庸一』を記念して、1953年に代官山にて創立された教会です。私たちは初めてのあなたを歓迎致します。

0コメント

  • 1000 / 1000