あなたは何者なのか

2020年02月23日  森下滋 伝道師

　ホセア書10章1-2節　

    ヤコブ書4章1-12節

   

   ホセアが宣告するイスラエルへの裁き。イスラエルを日本、韓国、私達と読み替えたらどうであろうか。「国が豊かになるにつれて、聖なる柱をかざりたてた」と言うことは神だけを神とせず、信じない事を表す。偶像崇拝や富への信仰。自分はなんでも出来るとの思い違い。

   1919年3月1日ソウルのタプコル公園から広がった日本に対する独立運動。多くの牧師、宗教指導者が独立宣言の公布に深く関わった。朝鮮民族が良かれと思い民族の独立を願い起こした運動。しかし私達と神との信仰による関係を第一としないならば、この運動に意味はあるのであろうか。

   ヤコブは闘いと争いについて指摘する(v1)。メンバー内での欲望、即ち喜びと快楽が争いを生みだしていると。求めても報いを得られないのは悪い求め方である(v3)。神に背く者たちは、原語では淫婦たちと書かれている。直接に女性を指すのではないが、厳しい勧告だ。世の友となるとは神の敵になる事である(v4)。私達はどう生きていけば良いのか。

   神に従い悪魔と抵抗する事により悪魔は逃げていく(v7)。私達の身の回りに起こる障害全てを悪魔のせいにする事は意味が無い。しかし確実に悪魔は近くにおり神と私達との関係を再び切り裂こうとして狙っている。だから私達は神に近づくのだ(v8)。神が私達に近づいてくださるのだ。だから私達は手を清め、心を清めなくてはならない。そして主に向かい自分を下げるのだ。すると主があなたを高くされる(v10)。

   最後に、私達は裁いてはならない。悪口を言ってはならない(v11)。律法を作られた方は私達を助ける事も滅ぼす事も出来る。なのに隣人を裁くあなたは一体何者なのか、とヤコブは警告を発する(v12)。

   教会の中で悪口と自分勝手な裁きが行われている。教会の中でも悪魔は働く、いやむしろ働くのだ。悪口の一つで神の兄弟姉妹の共同体は塵となる。悪口を避け、へり下り、自分達の思いや計画すらも神様の前に差し出す。そうすれば高められる。

   韓国も日本も、見た目の勝ち負けにこだわったら結果は出せない。先に赦すことはキリスト者の特権である。神の民が行う赦しには世の誰も逆らう事は出来ない。隣人を裁くあなたは何者か。隣人を赦すあなたは何者か。心の塵を捨てずに神の国には入れない。