イースター

2020年4月12日

ヨハネによる福音書20章11-16節


【9時礼拝(教会学校)】

大切なものを
大切な人を失う

悲しいです。

世界から色が消えていくように感じます。


大好きだったイエス様が十字架で死んでしまった。

マリアは泣いていました。

悲しくて仕方ありませんでした。


今、世界は大切なものを失おうとしています。

愛する者の命

私の命

私たちの未来


悲しい時間がやってくるのではないか

心配になっています。


私たちの世界

どんな世界か

聖書は語ります。

私たちは誰もしが蛇に出会い、告げられている。

「お前には足りないものがある。それを手に入れろ」

私たちは足りない。

なくなることは良くないことだ。

今の世界も、私たちも蛇の言葉が本当だと信じています。


蛇が現れる前、世界はどうだったのか。

神様が世界を創ります。

神様はその世界を見て「良し」と言います。

世界には全部揃っている。

足りないものはない。


イエス様をなくして泣いていたマリア

声が聞こえてきました。

「マリア」

知っている声です。

聞きたかった声です。

大好きなイエス様がそこにいました。


蛇の言葉

あなたは大切なものを失ったら幸せになれない。

神の言葉

大事なものは全部ある。


マリアはもう蛇の言葉には惑わされません。

大切なものは全部ある。

神様の言葉こそ本当だと思えたことでしょう。


大事なものが失われるかもしれない

そう思える毎日ですけれど

大切なものはいつでも私たちと一緒にある。

信じてこれからの一週間を歩んでいきましょう。



【主日礼拝】

墓の前で泣き崩れているマリア

そのマリアの前で墓の中にいる天使たちが声をかける。

「婦人よ、なぜ泣いているのか」

マリアの後ろに立った男性からも声がかかる。

「婦人よ、なぜ泣いているのか」


ヨハネ福音書の世界観がある。


私たちの世界はどのような世界か。

変わる世界

変化する世界

エントロピーの法則に支配され

混乱、カオスへと向かっている。

整ったものから混乱へ

割れた花瓶は元に戻らず

燃やされたキャンドルは復元されることはない。

不可逆

一方向にしか進まない。

時間はエントロピーをなぞっている。

元に戻れない。

混乱、死へと何もかもが向かっている。


感染症の拡大を私たちは承知している。

いつかは壊れる

なくなる。

その速さに、その規模に私たちは戸惑っているだけ

世界観が実証されているだけに過ぎない。


聖書は戦争、敗戦を体験して生まれた言葉。

民の離散

混沌、カオスを知っている。

その聖書は世界をどのように見ているのか。


泣き崩れるマリアに声がかかる。

「婦人よ、なぜ泣いているのか」

前と後ろから。

前、後

空間、時間、それを示唆したもの

どの空間も

どの時間も

同じ言葉が語れる。

対称性

変わらない


私たちは世界は変わっていくと思っている。

その通り

世界は変わり、私たちは多くのものを、全てを失うかもしれない。

だが、聖書は変わらないものがある、と言う。

変わらないものが本当は大事だという。


増えたり減ったりする「変わるもの」

私たちはそれを獲得することで嬉しくなったり、悲しくなったりする。

変わるものは「感情」を満足させるかもしれない。

だが、それは人の大切なものではない。


変わらないもの

それが人を生かす。

人の命となる。

人の命、変わらないもの

永遠の命


婦人よ、なぜ泣いているのか。

何も変わっていない。

復活

変わらない命


変わらない大切なものとは何か。

聖書はこれについては語らない。

言葉では覆い尽くすことができないから語らない。


だから私が探す、私が求める

変わらないもの

希望か、夢か、愛か

変わらないもの

それが私の命

私の命を求め、見出す時へと

人は歩み出す。


日本基督教団本多記念教会オフィシャルサイト

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