12月20日礼拝

ルカによる福音書2章1ー7節

主イエスが生まれたところ。

宿屋の外。

皇帝の命によりユダヤの民は住民登録をするために故郷に帰らざるを得ない。

故郷に家族がいるものばかりではない。

故郷に帰っても自分の居場所がない。

そういうもので宿屋はごった返している。

皇帝の命令。

強いられた状況。

不安と不平が渦巻く。

宿屋は特定に場所を語っているのではない。世界を表してる。

クリスマスは、その外で起こった。

ルカ福音書はクリスマスの直前のエピソードとして、洗礼者ヨハネの両親とマリアの出来事を記す。

ヨハネの父・ザカリア。

天使ガブリエルから聞いたヨハネの誕生を信じなかった故、天使から口がきけなくされてしまう。

マリアは天使ガブリエルから主イエス誕生の言葉を聞き、戸惑いながらも「お言葉通りこの身になりますように」と引き受ける。

振る舞いはザカリア、マリア、正反対であるが、彼らが行ったことは同じこと。

自分の言葉を捨てた。

混乱の世界の中で人は様々な言葉を語る。

なぜ人は言葉を語るのか。

コミュニケーションの道具、自己確認、様々な説明はなされるが、根底にあるのは自分を守るため、自分のため。

私の主張、正義、価値観、言葉を費やし自分を築き、守っていく。

宿屋、世界は自分を守るための言葉が氾濫している。

マリアは、宿屋に外にいた。

混乱し、不安が蠢くこの世界で私たちはなにをすればいいのか。

クリスマスの物語は告げている。

黙ってみろ。

私が言葉を発していれば、他者の言葉が聞こえない。

他者が、世界が遠く、見えなくなっていく。

言葉を使えば世界と断絶していく。

言葉に私たちは依存し、支配されている。

宿屋は皇帝の支配が作り出した環境。

私が頼っているもの、支配されているもの、捨てる。

黙る。

宿屋から出る。

クリスマスはそこにある。

言葉。

自分を守る。

自分を捨てる。

クリスマスに生まれた方は生涯それを行った。

捨ててどうなるのか。

永遠と出会う。

黙る。

最も大事なものが近づいてくる。

2020年、今年もクリスマスの喜びを味わいたい。



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