「海よりも深い愛」

2017年8月27日

森下静香神学生

創世記4章1節~16節
ヨハネによる福音書15章13節

「兄弟」それは、兄と弟の関係だけではなく、一人ひとりとの人間関係を指す。

「カイン」の名は「得る、造り出す」。

カインは讃美され、祝福された者。

一方「アベル」の名は「空気、無」。

生命の無い者。

カインは生命力に溢れ、アベルは無に等しい。


主はなぜ、アベルとその献げ物に目を留められ、

カインとその献げ物には目を留められなかったのか。

もし主が両者の献げ物を受け入れていたら、悲劇は起こらなかったのか。

逆に、主がカインの献げ物を受け入れ、アベルの献げ物を拒否していたら、

今度は弟アベルが兄を殺してしまったのか。

混乱は神の気まぐれによって引き起こされた。


時として私たちの人生にも不公平と思われることが起こる。

主はカインに言われる。

「おまえは自分の罪を支配せねばならない。」

しかし、カインは罪を支配できず、罪に支配され、

待ち伏せていた野獣に食われてしまった。

そして、罪の代償として罰を受ける。

カインは神に慈悲を乞う。

神はカインに一つのしるしをつけられる。

それは、一つには、罪のしるし、

もう一つには、罪にもかかわらず、カインが神の守りの下にあることを示す。

カインは、さすらいの身となった。

しかし、罪を犯した者にさえ、神の驚くべき恵みは離れなかった。


主イエスは言われた。

「友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない。」

「友」という言葉は今日用いられている「友達」の意味より、

もっと「親しい、親密な関係」のこと。

今日、あなたは神と親しい関係をもっているか。

罪を支配する方法は、神の恵みによる。

再生に至る兄弟愛を持つには、復活のイエスの力が要る。

兄弟を愛する。

それは死から命に移った証拠。

兄弟を愛せない。

それは生まれながらの人間の姿。

主イエスの驚くべき恵みは、今日も私たちの前にある。

この恵みを受け取り、主の恵みの中を生かされる者となろう。

神が私たち一人ひとりに持たれている愛は、底知れぬ海よりも深い愛である。

日本基督教団本多記念教会オフィシャルサイト

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