11月17日 主日礼拝
11月17日 主日礼拝
礼拝説教
伊藤大輔牧師
使徒言行録 9章19ー22節
使徒言行録の新しい主人公サウロ(パウロ)。
主人公が替わることで何が語られているのか。
私には私の使命がある。
それを貫く。
ステファノが語ったヨセフ、モーセ
そしてステファノ自身。
皆、自分の使命を貫いた。
人から理解をされなくともヨセフは夢を解き続けた。
民に受け入れられなくともモーセはその民を導き続けた。
命が危険に晒されていることを承知でステファノは語るべき言葉を語り続けた。
皆、自分の使命を全うした。
自分の使命。
自分の賜物。
私たちにはそれがある。
だが、それを私たちはどのように見つけられるのか。
賜物は長所とは違う。
足が速い。
確かに自分だけのもの。
だが、怪我をしたらどうなるのか。
速く走れなくなったらどうなるの。
長所がなくなってしまったら、その後の人生はただ何もない虚しい時間を過ごすだけなのか。
賜物は長所ではない。
長所がなくなった後でもあり続けるもの。
賜物とは何か。
目の見えなくなったサウロを助けに行け、と神から言われたアナニヤ。
彼はこれを拒む。
サウロがこれまで何をしてきたかを知っているから。
教会を迫害してきたものと知っているから。
サウロを助けることなどできない、と拒む。
だが、神は「行け」と言う。
アナニヤと神のやりとりは何を語っているのか。
なぜアナニヤはサウロを助けに行くことを拒んだのか。
サウロの行状を知っているから。
アナニヤが知っているものは何か。
アナニヤはサウロの何を知っているのか。
サウロのこれまで。
サウロがしてきたこと。
それらは何か。
サウロのこれまで。
サウロの過去。
アナニヤが知っているもの。
判断の基準にしているもの。
それは全部、サウロの過去。
サウロがイエスを宣べ伝えるようになってユダヤの人々が驚いた。
なぜ驚くのか。
サウロの過去を知っているから。
過去がサウロだと思っているから。
過去とは何か。
私が変えられないもの。
他に私が変えられないもの。
他者はどうか。
不愉快なもの、困ったもの。
変えたいと思う。
だが、変えられないのが現実。
その者が変わるとしたら、それを自ら気づき主体的に行う時だけ。
他者を変える事はできない。
未来も同じ。
未来に不安を感じる。
心配ごとを抱え込む。
いくら不安を感じても、今の私にその未来を操作することはできない。
過去、未来、他者。
これらは全て
自分以外のもの。
自分以外のものは何をどうしても操作をすることはできない。
ならば、自分で操作できるものは何か。
自分以外のもの、でないもの。
過去でも、未来でも、他者でもないもの。
今の私。
私たちは今の私しか操作をすることができない。
私がやれることは今の私だけ。
賜物は長所とは違う。
賜物とは何か。
今の私。
ここに賜物がある。
今の私をしっかり見つめる。
過去や未来にある自分ではない。
本当の自分は今にしかない。
今の自分。
人に説明できるのは過去の自分。
今の自分は外には出せない。
今の自分は自分にしか分からない。
自分だけが分かる自分。
賜物
私の使命。
今の自分にそれは宿っている。
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