6月8日 主日礼拝

6月8日主日礼拝

礼拝説教 ペンテコステ

伊藤大輔牧師


使徒言行録2章1~13節

神はこの世界をお造りになって「良し」とされた。

世界は良い。

その「良い」とはどういうことなのか。

ペンテコステの朝に起こったこと。

聖霊を受けた弟子たちが外国の言葉で話し出す。

誰もが驚く。

驚く。

想定値と違う。

こんなものだ、と思っているものと違うことが起こる。

驚く。

自分はこんなものだ。

こんなものでこの先もいくはず。

それが違う。

自分はこんなものではない。

自分のこれからを、これまでで想定しない。

もっとある。

もっと何かがある。

未来にはこれまでと違うものが生まれてくる。

世界を「良い」と信じるひとつの心の持ち方。

外国語を話す使徒たちの言葉を聞いていた人々。

エルサレムに帰って来ている信心深いユダヤ人。

彼らの故郷はユダヤではない。

血統としてのユダヤの自覚はある。

だが生まれ育った場所は外国。

なぜ彼らは外国で生まれ育ったのか。

戦争、敗戦、コミュニティからの離脱、

ユダヤでの生活が許されない事情に飲み込まれた。

生まれ育った環境。

同胞のものには隠しておきたいこと。

自分の罪、汚れ。

人目につかれたくないこと。

終末信仰。

エルサレムでこの世界の最後を迎えたい。

社会的運動に乗って外国からエルサレムに帰ってきた。

だが、そこでは自分の生まれ育った言葉は使わない。

自らの罪、汚れを隠さなければならないから。

知られてはならない「言葉」

彼らはその言葉はエルサレムで使ってはならないと自覚していた。

ペンテコステの朝

エルサレムで語られるはずのない言葉が聞こえてきた。

隠していた言葉が大通りで大声で語られていた。

神を賛美する言葉として使われている。

隠さなくていい。

否定しなくていい。

過去、神はそれを知っている。

否定していない。

必要なもの、良いものとして与えていた。

自分はこの程度、こんなもの。

自分の想定、未来の想定。

未来に向けての世界観。

外国の言葉は語らない。

隠さなければならないものを抱えている。

過去を受けての世界観。

「良い」とは何か。

未来には私の想定を超えたものがある。

過去には否定をしなければならないものは何もない。

「良い」とは何か。

過去、未来

すべてが良い。

「良い」に私は囲まれている。

ペンテコステ

聖霊降臨日。

私たちが自らの世界をもう一度、確認をする日。

世界は「良い」を信じる日。

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